庶民な少年の本に関する戯言

不定期で本に関する戯言を書いています。この本について描いてほしいなどあったら『wanko.oneko@gmail.com』までメールください。気が向いたら書きます。

『砂漠』についての戯言 西嶋がかっこよすぎる

 こんにちはこんばんは!

 

 今回は『砂漠』という本について少しばかり書いていきたいと思います。さっき起きたばかりなので、はちゃめちゃな文になってるかもしれませんがどうか堪忍してください。

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 この本は僕にとっていろいろ思い入れの深い本であります。この本のお陰で読書にはまることができたし、この本のお陰で伊坂幸太郎先生を知ることが出来ました。感謝感謝です。

 

 伊坂幸太郎先生は多くの賞を受賞しており、有名な作品が多いので一つ一つの作品に脚光が浴びにくい先生です。当然賞を多く受賞されているだけ、作品のクオリティはとても高く、僕も毎回驚かされます。

 

 そんな中で今回紹介する『砂漠』という作品は、ザ・青春小説と言えばいいのでしょうか。

 

 この作品は、主人公の北村の目線によって書かれる物語です。

 この作品の魅力は何といっても登場人物の個性が一人一人際立っているところだと考えます。

 なので、ここではその登場人物を中心として書いていきたいと思います。

 

 まずはもちろんこの方、西嶋です。

 この登場人物を上手く説明するのは難しいですがとにかくかっこいいです。他の登場人物からは『西嶋は臆さない』と言われています。

 そんな西嶋のかっこよさを表す言葉をいくつか紹介していきたいと思います。

 

『その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ』

 この言葉を初めて見たとき僕は感心するのと同時に、心が震えたのを覚えています。意味は僕が解釈するに、砂漠に雪が降ることも容易なくらいだから、そうそう不可能なんてないんだってとこでしょうか。最近砂漠に雪が降った事例ですと、去年の今頃にサハラ砂漠で40センチの大雪が降ったそうです。これは西嶋の仕業でしょうか。彼ならやりかねないなと思ってしまう、そんな登場人物です。

 

『目の前の人間を救えない人が、もっとでかいことを助けられるわけないじゃないですか。歴史のことなんて糞食らえですよ。今、目の前で泣いている人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ』

 僕たち人間は大きなことを考えるあまり、目の前のことをおろそかにしがちです。どうやったら犯罪はなくなるのかなんて考えても仕方ありません。でも、目の前で泣いている人はひょっとしたら救うことが出来るのではないでしょうか。そんなことに気づかされた言葉です。

 

『目の前で、子供が泣いているとしますよね。銃で誰かに撃たれそうだとしますよね。その時に、正義とは何だろう、とか考えてどうするんですか?助けちゃえばいいんですよ』

 何って言うんだろう、この投げやりな感じがめちゃくちゃかっこいい。多分西嶋にとって何が正義だとかどうでもいいんです。自分が感じたことが全てで、周りにどう思われようとどうでもいいんです。そんな人柄の大きさを感じる言葉ですね。

 

 まだまだ紹介したい言葉はたくさんありますが、この辺にしておきます。

 

 

 続いてこの登場人物、鳩麦さんです。

 変わった苗字ですよね、でもなんかいいですよね。作中でも似たような言葉を言っていた気がします。

 この登場人物は何というかお姉さんといった感じです。

 しっかりしているけど、どこか幼いんですよ。何というか、楽しむことを忘れてないというかなんというか。そんなとこです。

 投げやりな感じになってすみません…。

 

 最後に紹介する登場人物はこの作品の主役である、北村です。

 北村は最初は鳥瞰型。いわゆる周りを見下ろして馬鹿馬鹿しいって思ってるタイプなのです。僕も昔は似たような考えを持っていたと思います。馴染めないのを言い訳にしてたんですよね。

 それが、物語が進んでいく内に少しづつ変化していくわけですよ。

 それを見ていくのもこの作品の楽しみであると思います。

 

 っと大分長くなってしまいましたね、すみません。

 もう少し語りたいことはありますが、あんまり長くすると退屈になると思うのでこの辺で。

 最後にこの作品を一文で表すとするなら、『ひとつの青春を綺麗にコンパクトに収納した、元気が出るけど、どこか心に重たいものが突き刺さる作品』です。

 よくわかりませんにね、僕もよくわかってません。

 

 それでは。