庶民な少年の本に関する戯言

不定期で本に関する戯言を書いています。この本について描いてほしいなどあったら『wanko.oneko@gmail.com』までメールください。気が向いたら書きます。

『世界から猫が消えたなら』についての戯言 自分の寿命と等価交換するなら?

こんにちはこんばんは!

 

 今回は『世界から猫が消えたなら』という本に関する戯言を書いていきたいと思います。

 

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 何と可愛い表紙。こんなの見たらもう買うしかないでしょう。そうでしょう。実際僕もこの表紙に惹かれて買ったわけですし。

 この本は、ドラえもんの映画の脚本化で有名な川村元気先生の本。いやー、ほんと多彩な方ですね。

 

あらすじ

 突如悪魔が現れて、あなたは死ぬと言われた僕。だが、一つものを消すと一日生き延びることが出来るらしい。こんな世界には山ほどいらないものがあると思った僕は、すんなり了承を。最初は、電話、その次は映画といった具合に次々と消していく。そんな中で最後に、愛猫のキャベツを消すことを提示された僕。最後に僕が選んだ結末とは?

 

 みなさん猫好きですか?

 僕は好きですけど、ぶっちゃけ犬派なんです。これを読んだ猫派さんはどうか気を悪くしないでください。猫もめちゃくちゃ好きなんですけど、少し犬のほうが上くらいなものです。

 

 猫好きな証拠に暇があったら猫の絵を描いている人間ですし…。すみません、少し盛りました。でも、たまに猫の絵を描くのは事実です。

 

 あなたには愛猫がいるとします。その愛猫を消さなかったらあなたは死ぬと言われました。さぁ、あなたはどうしますか。僕はなんだかんだ消してしまうかもしれません。冷酷な人と言われたらそうですが、僕にはまだまだやりなこしたことがありますので。

 

 

 この本ではもう一人重要な人物がいます。

 

 それは、あらすじでも触れましたが、悪魔です。

 悪魔って言ったらみなさんどんな姿を想像しますか。多分大半の人が、角が日本はえていて、しっぽがとんがっている黒っぽい色の人型のようなものを想像すると思います。

 でもなんと、この本で登場してくる悪魔は何と見分けがつかないほど自分とそっくりだったのです。なんでだろうってみなさん思ったと思います。その辺も読んでからのお楽しみに。

 

 この本を読んで僕はがらりと価値観が変わったのを覚えています。普段何気なく存在するものにこれがなくなったらって考えるようになりました。

 そして、自分は命と引き換えにするならそれは何だろうかってのも考えました。結論は出ましたが、それは、恥ずかしいので言わないですが…。

 

 とにかくこの本を読んで、そういったものを考えるきっかけにでもなったらいいと思います。

 

 あ、今回から軽くその本の絵を描いていこうかなと思いました。下手ですが、子どもの絵を見るような目で見ていただけたらと思います。

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 それでは。

『博士が愛した数式』についての戯言 博士の真摯さに感動?

こんにちはこんばんは!

 

 今回は『博士が愛した数式という本について少しばかり書いていきたいと思います。

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 この本は、第一回本屋大賞に受賞され、映画化もされた小川洋子先生が書かれた本です。文体がとても優しく書かれており、小川洋子先生の人柄の良さがとても伝わります。表紙もとてもかわいらしいですね。

 

 この本は、家政婦の私と私の息子(ルート)と博士の日々を綴った本です。

 この博士はある理由で八十分しか記憶が持ちません。なので、博士にとって主人公である私は毎回初対面です。

 博士は私と出会う度に名前を聞くのではなく、電話番号や郵便番号や出生体重を聞くのでした。そして、その数字を聞くとその数字に秘められた事柄を決まって言うのです。

 

 

 

 この本では幾度も数学の話題が出てきます。友愛数だったり、双子素数だったり、三画数であったり。そういうものを知ることで普段何気なく見る数字が急にただの数字とは思えなくなりました。

 

 この本で出てくる博士は数字を友達と言うほど、数字を愛しています。中でも博士が最も愛したのは素数でした。この本の中で素数は大きな意味を持ちます。

 僕も初めてこの本を読み終わった後、博士の真摯な愛に感化されて、素数をひたすら紙に書いたのを覚えています。

 

 この本を語るうえで欠かせないのはオイラーの等式です。みなさんはこの等式をご存知でしょうか。この等式は1748年にレオンハルト・オイラーが発見した世界で最も美しいと言われている等式です。この等式を簡単に説明すると、ある三つの数字を掛けて、その数字に1を足すと0になるというものです。これが、なぜ美しいと言われているかというと、全く関係の内容に見える三つの数字が綺麗に収まることです。

 気になったら是非調べてみてください。

 

 また、野球に関することも大変関わっているので、野球に詳しい方なども楽しめるかなぁと思います。その野球と数字がまたいろいろ関わってくるのです。

 

 僕は数学が苦手でした。計算ミスばかリし、そのたびに嫌になったのを覚えています。そんな僕ですが、この本を読んだことで少し数学に興味を持ったのを覚えています。

 なので、数学が苦手な人も野球に興味ない人でも全然楽しめると思うのでぜひぜひ読んでみてください。

 それでは。

『砂漠』についての戯言 西嶋がかっこよすぎる

 こんにちはこんばんは!

 

 今回は『砂漠』という本について少しばかり書いていきたいと思います。さっき起きたばかりなので、はちゃめちゃな文になってるかもしれませんがどうか堪忍してください。

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 この本は僕にとっていろいろ思い入れの深い本であります。この本のお陰で読書にはまることができたし、この本のお陰で伊坂幸太郎先生を知ることが出来ました。感謝感謝です。

 

 伊坂幸太郎先生は多くの賞を受賞しており、有名な作品が多いので一つ一つの作品に脚光が浴びにくい先生です。当然賞を多く受賞されているだけ、作品のクオリティはとても高く、僕も毎回驚かされます。

 

 そんな中で今回紹介する『砂漠』という作品は、ザ・青春小説と言えばいいのでしょうか。

 

 この作品は、主人公の北村の目線によって書かれる物語です。

 この作品の魅力は何といっても登場人物の個性が一人一人際立っているところだと考えます。

 なので、ここではその登場人物を中心として書いていきたいと思います。

 

 まずはもちろんこの方、西嶋です。

 この登場人物を上手く説明するのは難しいですがとにかくかっこいいです。他の登場人物からは『西嶋は臆さない』と言われています。

 そんな西嶋のかっこよさを表す言葉をいくつか紹介していきたいと思います。

 

『その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ』

 この言葉を初めて見たとき僕は感心するのと同時に、心が震えたのを覚えています。意味は僕が解釈するに、砂漠に雪が降ることも容易なくらいだから、そうそう不可能なんてないんだってとこでしょうか。最近砂漠に雪が降った事例ですと、去年の今頃にサハラ砂漠で40センチの大雪が降ったそうです。これは西嶋の仕業でしょうか。彼ならやりかねないなと思ってしまう、そんな登場人物です。

 

『目の前の人間を救えない人が、もっとでかいことを助けられるわけないじゃないですか。歴史のことなんて糞食らえですよ。今、目の前で泣いている人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ』

 僕たち人間は大きなことを考えるあまり、目の前のことをおろそかにしがちです。どうやったら犯罪はなくなるのかなんて考えても仕方ありません。でも、目の前で泣いている人はひょっとしたら救うことが出来るのではないでしょうか。そんなことに気づかされた言葉です。

 

『目の前で、子供が泣いているとしますよね。銃で誰かに撃たれそうだとしますよね。その時に、正義とは何だろう、とか考えてどうするんですか?助けちゃえばいいんですよ』

 何って言うんだろう、この投げやりな感じがめちゃくちゃかっこいい。多分西嶋にとって何が正義だとかどうでもいいんです。自分が感じたことが全てで、周りにどう思われようとどうでもいいんです。そんな人柄の大きさを感じる言葉ですね。

 

 まだまだ紹介したい言葉はたくさんありますが、この辺にしておきます。

 

 

 続いてこの登場人物、鳩麦さんです。

 変わった苗字ですよね、でもなんかいいですよね。作中でも似たような言葉を言っていた気がします。

 この登場人物は何というかお姉さんといった感じです。

 しっかりしているけど、どこか幼いんですよ。何というか、楽しむことを忘れてないというかなんというか。そんなとこです。

 投げやりな感じになってすみません…。

 

 最後に紹介する登場人物はこの作品の主役である、北村です。

 北村は最初は鳥瞰型。いわゆる周りを見下ろして馬鹿馬鹿しいって思ってるタイプなのです。僕も昔は似たような考えを持っていたと思います。馴染めないのを言い訳にしてたんですよね。

 それが、物語が進んでいく内に少しづつ変化していくわけですよ。

 それを見ていくのもこの作品の楽しみであると思います。

 

 っと大分長くなってしまいましたね、すみません。

 もう少し語りたいことはありますが、あんまり長くすると退屈になると思うのでこの辺で。

 最後にこの作品を一文で表すとするなら、『ひとつの青春を綺麗にコンパクトに収納した、元気が出るけど、どこか心に重たいものが突き刺さる作品』です。

 よくわかりませんにね、僕もよくわかってません。

 

 それでは。

『夜は短し歩けよ乙女』についての戯言 黒髪乙女現れないかなぁ…

 こんにちはこんばんは!

 

 

 ブログを書くのは初めてということで、まだ右も左もわからない状態ですが、少しばかり付き合ってもらえると嬉しい限りです。

 

 さて、今回は『夜は短し歩けよ乙女』という本について少しばかり書いていきたいと思います。初めてなので気合入っています。

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 この本は、森見登美彦先生の代表作であり、読書好きの間でも根強い人気を誇る本でもあります。

 知ってる方も多いと思いますが、内容を簡単に説明すると、京都を舞台としたポップな恋愛小説です。先輩と彼女の二つの視点から書かれる群像劇で、物語が展開されていきます。

 

 この本の魅力は何といっても、古い文体で書かれているのにとってもキュートでポップな作品になっていることです。

 小難しい文章で書かれているのですが、すっと内容が入ってくるのでこれまた驚きです。

 

 敢えて回りくどい言い回しであったり、古臭い言い回しであったりを使っているのですが、それがまたこの作品の味でもあります。この文体にはまったらなかなか抜き出せません。読むときは覚悟してください。

 

 あと何といっても、彼女が可愛い。

 この彼女はいわゆる清廉潔白な黒髪乙女なわけですが、二足歩行ロボットの真似をしたり、酒にとても強かったり、だるまが好きだったりと変わったところが多いのです。そのギャップというか、好みが特殊というかそういうものがまた惹かれるのです。また、大変オモチロイことが大好きな乙女であります。

 彼女に惹かれる先輩の気持ちがよくわかるものです。

 

 先輩も先輩で行動力があったり、とても辛抱強かったりとなかなか魅力的な人物なわけですがね。言ってしまえば先輩のやってることってストーカーなわけですが、なんでこんなに応援したくなるのでしょうかね。これも先輩の魅力なのでしょうか。

 

 これを読んだ少年も乙女も夜の街を歩いてみたら、素敵な出会いが始まるかも。

 あ、遅くなる前に帰ってくださいね。

 

 とにもかくにもこの本に出合えたことに感謝です。なむなむ!

 あ、この戯言に付き合ってくれた皆さんにも感謝です。なむなむ!

 

 このブログを読んだことも何かのご縁ということで。