『夜のピクニック』に関する戯言 ある一つの行事を書いた永遠の青春小説
こんにちはこんばんは!
今回は『夜のピクニック』という本に関する戯言を書いていきたいと思います。
あらすじ
高校生活最後の行事歩行祭。夜を通して80キロを歩くという過酷な伝統行事である。そんな、歩行祭にあたって貴子はある賭けをする。仲のいい友達といろいろな話をしながら歩いていく内に少しづつ気持ちが変化していく。果たして貴子の賭けとは。そして、貴子の賭けはどうなるのだろうか。
この本は、第二回本屋大賞を受賞した、恩田陸先生の青春小説です。
芦田愛菜ちゃんも紹介していましたね。それにしても芦田愛菜ちゃん凄いですよね。まだ、中学生なのにものすごいほどの読書家であり、インタビューなどでも自分の意見をきちんと言える、将来期待ですね。
そんな、芦田愛菜ちゃんはこの本のことを「初めてページをめくりたくないな、この時間かずっと続いてほしいなと思った」と言っていました。
まさに、僕もこんなことを思いました。
行事が終わりに向かうにつれだんだんと「ああ、もう終わりなんだ、この時間がずっと続けばいいのに」と悲しい気持ちになっていくと思います。
この本は、ある賭けの模様も書きつつ、そんな気持ちに思わされる本です。
多分共感する部分も多いと思います。
歩行祭はただただ歩く行事なわけですが、それなのに、全く退屈することがないのがこの本の凄いことです。
目まぐるしく物語が動くわけではないのですが、微妙な変化であったり、些細な気づきであったりでその場その場を繋いでく物語となっています。
友達とたわいのない会話、ドキドキする場面、切なくなるシーンそんなものが詰まった作品となっています。
そんな、この作品ですが僕が心に残っている一言があります。
それは、戸田忍という登場人物の「雑音はうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。おまえにはノイズにしか聞こえないだろうけど、このノイズが聞こえるのって、今だけだから、あとからテープを巻き戻して聞こうと思ったときにはもう聞こえない。おまえ、いつか絶対、あの時聞いておけばよかったって後悔する日が来ると思う」というセリフです。
昔の僕に聞かせてあげたいセリフですね。いや、昔の僕に言っても理解できないのでしょうがね。
多分このことに気づいた時にはもうすでに遅いのですよね。あの時めんどくさいって言って逃げなければよかったって思うことってたくさんあると思います。でも、その時はめんどくさいって気持ちが勝ってしまうのですよね。そんな事を感じさせられるセリフです。
多分あの時ああしてればよかったって後悔してる人はたくさんいると思います。でも、そんなこと言っても時間は戻りません。これからをできるだけ後悔しないように生きていくしかないのです。
今めんどくさいって思ってることもやればやってよかったって思うことばかりだと思います。
後悔してる過去がある人もない人も読んでみてください。
それでは。