『手紙』に関する戯言 兄から送られた手紙の内容とは!?
こんにちはこんばんは!
今回は『手紙』に関する戯言を書いていきたいと思います。
あらすじ
弟を大学に安心させて通わせるために、強盗を働いた兄。空き巣だったはずが、思わぬことに祖母に見つかってしまった兄。咄嗟のことで慌てて、つい殺してしまうこととなってしまった。
兄が殺人を犯してしまったがために、殺人犯の弟となってしまった弟。生活していくうえで周りからは差別されたり避けられたりされるようになった弟。その弟の生き様を描いた物語。
この本は、皆さんご存知ガリレオで有名な東野圭吾先生の本です。しかし、今回はガリレオではありません。
手紙と言ったらどういう場面を想像するでしょうか。と言っても今の時代あまり馴染みのない人が多いかもしれませんね。
昔の友人へ、別居の家族へ、好意を綴った手紙、と様々な人へ様々な人からの手紙が思い浮かぶと思います。内容も様々だと思います。今こういう生活をしているという連絡的な手紙から、今度映画に行かないかという誘いの手紙。
さて、今回の本での手紙というのは、どういったものを指すのかというと、強盗殺人の受刑者からの手紙です。しかもその人物は兄。考えたくもありませんね…。
肝心の理由はというと、兄を安心して大学に通わせるための資金が必要だったため、盗みを働いたところなんと見つかってしまったのです。災難ですね。
自分のことを想って強盗を行ったことを知ると、完全に恨むことはできませんよね。
兄が殺人を起こしたことで弟の生活は一変してしまいます。大学へ通うどころか就職までも難しい状況に。
殺人犯の兄弟を雇うって言うのは確かに嫌な話ではありますよね。
しかし、自分が非は全くないのに、そのことで不利になったり苦しむことになったりしたら溜まったもんではないですよね。かといって完全に兄を恨むことが出来るのかと言ったらそれもまた難しい問題です。
さて、弟はこれから起こる数々の苦難にどう対応していくのか、どんな心境の移り変わりがあるのか、兄との関係はどうなるのかといったところに注目してみてください。
そして、もう一つ大事な着眼点があります。それは殺された祖母の親族との関係です。
辛いのは何も弟だけではありません。殺された祖母の親族だって辛いのです、むしろ殺された親族が一番辛いのです。
兄に手紙で、代わりに謝りに行ってくれと頼まれる弟。ですが、そんな簡単に行けるものではありません。どんな顔をして謝ったらいいのか、謝りに行ったらどんなことを言われるのか。それを考えたら、億劫になるものです。
そこで弟がどういう決断を取るのか。そこにも注目していきたいですね。
僕はこの本を兄弟がいる人に特に読んでほしいなと思います。もちろん、そうじゃない人にも読んでほしいですが。
この本で、殺人という犯罪を犯したら周りにどういう迷惑が被られるのか、そういったことに見つめなおす機会になったらいいなと思います。
それでは。